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PROGRESSIVE ROCK

第一回 KING CRIMSON 「IN THE COURT OF THE CRIMSON KING(クリムゾン・キングの宮殿)」

皆さん、プログレッシブ・ロックをご存知ですか?
プログレッシブ・ロックというと聴きなれないジャンルですが、ルーツは主にUKのサイケデリック・ロックやアート・ロック(和製英語)で、従来のロックに様々な実験的アプローチを図った、より芸術性を高めたジャンルです。もう一つの側面はロックに文学性を付けたしたもので、一つ一つの作品はあるコンセプトを基に作られています。ですから、大概の作品がとても長くなり、一曲の時間が20分以上なんてことは珍しくありません。音楽性としてはロックにジャズやクラシック、フォークなどの要素をふんだんに取り込んでおり、曲の構成も複雑で、並大抵のテクニックでは演奏できません。インストナンバーが多く、超絶技巧のインタープレイが聴きモノのバンドも多い半面で、歌やメロディに重点を置いたメッセージ性の強いバンドや、テクノの原点となったドイツの実験的なバンドの数々、ジャズ的アプローチで巧みなアンサンブルで魅せるカンタベリー一派などシーンも広いです。

このプログレッシヴ・ロックの元祖は1969年にイギリスでデビューしたキング・クリムゾンというバンドで、その凄まじい演奏力と曲のインパクト、専属の作詞家によって書かれた哲学的な歌詞が話題を集め、当時チャートの1位だったビートルズのアビーロードをその座から引きずり落としたことはロック界の衝撃ニュースになるとともに、世代交代の象徴ともなりました。キング・クリムゾンがデビューしたことによっていろんなバンドの中で実力の追いつかないなミュージシャン達がクビになったという逸話もあります。

他の代表アーティストをざっと挙げると、
ピンク・フロイド、イエス、エマーソン・レイク&パーマー、ジェネシス、ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター、キャメル、PFM、フォーカス、ジェスロ・タル
等が有名どころです。

1969年から約10年間は音楽シーンにおいてプログレッシヴ・ロックの天下が続くのですが、1970年代後半からパンク・ニューウェイブの波が押し寄せ、ストレートな3コードロックが流行るようになったので、複雑なプログレッシヴ・ロックは非難されるようになり、多くのバンドはポップな路線に転向し生存を図りました(元々作曲能力の異常に高いミュージシャンが多かったので、ジェネシスやエイジア等はポップ路線でも80年代に爆発的なヒットを放った)。80年代後半にはネオ・プログレッシヴ・ロックなるシーンで色んなバンドが台頭し、90年代後半から現在に至るまでは新人のバンドの多くがプログレ的アプローチを取ったり、プログレ全盛期のバンドの来日ラッシュなどで再ブームが来ていると言えます。とはいえ、今はマイナーになってしまったバンドはなかなかレコード屋で探すのに苦労します。しかし、あの独特の世界は一度入ると抜け出せないほど魅力的です。


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